「予算2,000万円で注文住宅を建てたいと考えているけれど、一体どんな間取りにできるのかな?」
「注文住宅の予算が2,000万円しかなくてちょっと不安。間取りは希望通りにできるのだろうか」
注文住宅を建てる際に、予算を2,000万円台に収めたいと考えている方も多いでしょう。
しかし2,000万円は決して多くない予算なので、自分の希望通りの間取りにできるのか、不安を感じているかもしれません。
結論から言えば、予算が2,000万円台であれば、LDKと主寝室・子ども部屋などがある、一般的な注文住宅の間取りは実現可能です。4人家族が問題なく住める間取りの家も建てられます。
ただし予算2,000万円だと大手ハウスメーカーの場合はギリギリの金額となるケースが多く、間取りに影響が出る可能性も高いです。
たとえば以下のような間取りを採用した場合は、特に予算を超えやすいです。
【予算を超えやすい間取りの例】
- 必要以上に部屋数を増やす
- 和室が多い
- 2階にも洗面台を設けるなど、水回りを分散している
- 階段を個別で設置する(リビング外など)
あれこれと希望を出すうちに、気がついた時には2,000万円台から出てしまっているかもしれません。
ただしそうは言っても、せっかく注文住宅を建てるのですから、なるべく想定の予算内で理想の間取りの家を建てたいですよね。
そこでこの記事では、以下のような内容について詳しく解説します。
この記事でわかること
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- 坪数別 2,000万円台の注文住宅の間取り
- 注文住宅の間取りを決める4STEP
- 2,000万円台の注文住宅を建てる際におすすめのハウスメーカー3選
- 間取りを考える際のチェックポイント
- 注文住宅を予算内で建てるための間取りの考え方
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間取りはその家の住みやすさを左右する、大変重要なポイントの1つです。
これから注文住宅の間取りを考える場合は、ぜひ最後までご一読ください。
1.【坪数別】2,000万円台の注文住宅の間取り例
先程も少し説明した通り、予算2,000万円台であれば、4人家族が問題なく住める間取りの家も建てられます。
まずは2,000万円台の注文住宅の間取りを、以下の延床面積の坪数別に紹介します。
- 坪数30坪以下
- 坪数30坪から35坪
- 坪数35坪から40坪
- 坪数40坪以上
間取りを確認する際は、その家の延床面積に注目することが重要です。
建築費はハウスメーカーの坪単価によっても異なるため、以下のようにローコストのハウスメーカーに依頼すれば、予算2,000万円台でも50坪など延床面積の広い家を建てることは可能です。
- 大手ハウスメーカーに依頼:2,000万円だと坪数をギリギリまで絞った間取りになる
- ローコストのハウスメーカーに依頼:2,000万円でも広めの間取りが可能
よって予算2,000万円台だからといって、必ずしも同様の面積・同じ間取りの家が建つ訳ではなく、選んだハウスメーカー等の条件によって、建つ家の延床面積や間取りは大きく異なります。
坪数面積が狭い順から紹介しますので、ぜひ坪数別の間取りの違いをチェックしてみてください。
1-1.【坪数30坪以下】土間リビングが特徴的な、開放感のある間取り
<1F>
出典:suumo
<2F>
出典:suumo
まず紹介するのは、延床面積30.2坪の家です。
延床面積が30坪以下の場合は、間取りに制限が出たり、部屋数が限られてしまったりするケースも多いです。
ただこの家では、吹き抜けやスリット階段を取り入れることで、限られた空間を上手に活かし、30坪であることを感じさせないような間取りになっています。
また子どもが遊ぶスペースを十分に確保することで、子育てのしやすさを重視した、家族全員が生活しやすい家です。
- 本体価格:2,000万円から2,499万円
- 延床面積:99.88㎡(30.2坪)
- 家族構成:夫婦+子ども2人
<1階間取り>
1階には土間スペースからつながった、開放感のあるLDKが広がる。階段の周囲は吹き抜けになっており、狭さを感じさせないつくりに。また洗面室やキッチンなどの水回りは、家事がしやすいようにできるだけまとめて配置されている。
<2階間取り>
LDKの真上は、広々とした子ども部屋に。ホールと子ども部屋の仕切りを設置しないことで、子どもがのびのびと遊べるキッズスペースとして活用している。またウォークインクローゼットを設けることで、収納スペースも十分確保されている。
<LDK>
出典:suumo
土間スペースから続くリビングは、ナチュラルテイストの家具で統一されたやさしい雰囲気。キッチンとリビングが一体になったLDKなので、家族団らんの時間も確保しやすい。
<吹き抜けと階段>
出典:suumo
土間スペースに設置された階段は、スリットになっていて日が入りやすい。また開放的な吹き抜けにより、どちらの階にいても家族の声が聞こえる。
<和室>
出典:suumo
土間リビングに隣接する和室は、客間にもぴったり。大きな窓からは外の景色を楽しめて、落ち着いた空間が広がる。
1-2.【坪数30〜35坪】広々としたリビングが過ごしやすい、家事動線を重視した間取り
<1F>
出典:suumo
<2F>
出典:suumo
次に紹介するのは、延床面積35.2坪の家です。
延床面積が35坪の場合も、30坪と同様にそれ程面積が広いとは言えません。
しかしこの家では、上手にスペースを活用することで、1階と2階をあわせて計5部屋もの部屋がある間取りとなっています。
また2階にはウォークインクローゼットや収納スペースを多く確保することで、収納スペースも十分。デザイン性と機能面の両方が考えられた家です。
- 本体価格:2,000万円から2,499万円
- 延床面積:116.60㎡(35.2坪)
- 家族構成:母+夫婦+子ども1人
<1階間取り>
1階は広々としたリビング・ダイニングが中心。キッチンや洗面室・浴室などの水回りは直線状に配置されていて、家事動線も考え抜かれている。
<2階間取り>
2階は主寝室の他に2部屋の洋室や、書斎がある間取り。各部屋の収納だけでなく、ウォークインクローゼットも設置することで、子どものおもちゃなどが増えても安心して収納できる。
<リビングダイニング>
出典:suumo
広々としたリビングは、子どもが走り回れる広さ。対面キッチンのため、家事をしながら家族の様子を見ることができる。
<キッチンと洗面室>
出典:suumo
キッチン横に一直線になるように水回りを配置しており、家事がスムーズになる動線に。
1-3.【坪数35坪〜40坪】スリット階段により空間に広がりを感じさせる、デザイン性と暮らしやすさを両立した間取り
<1F>
出典:suumo
<2F>
出典:suumo
こちらの家は、延床面積の坪数が38.3坪の家です。
この家では、リビング・ダイニングの一角に和室を設けることで、リビングがより広々とした空間になるように設計されています。
また2階の子ども室は一続きの広い空間にすることで、遊びやすい広々としたスペースに。部屋を区切る壁やドアを取り払うことで、建築費を抑えながらも快適に過ごせる間取りです。
- 本体価格:2,000万円から2,499万円
- 延床面積:126.69㎡(38.3坪)
- 家族構成:夫婦+子ども1人
<1階間取り>
玄関を入るとすぐに階段があり、リビングを通らずに2階へ行ける間取り。リビング・ダイニングの一角には和室を設け、広々としたくつろぎやすい空間に仕上げている。
<2階間取り>
2階は寝室と、子ども室がメイン。寝室にはウォークインクローゼットがあり、収納スペースも十分に確保されている。また子ども室は将来的に2部屋に仕切ることを想定した広い1部屋となっており、子どもが遊びやすい空間となっている。
<LD>
出典:suumo
LDは白と黒でまとめられており、シンプルな雰囲気。カウンター部分にも座れるように椅子を設置し、家族が集まりやすいリビングとなっている。
<階段>
出典:suumo
階段は採光を重視して、スリット階段に。光が入りやすくなることで、明るい空間を演出している。
<子ども室>
出典:suumo
2部屋分のスペースを1部屋とした、広々とした子ども室。走り回ったり、床におもちゃを広げたりしても狭さを感じさせない、十分なスペースが確保されている。
1-4.【坪数40坪以上】生活動線を考え抜いた、大人数でも住みにくさを感じさせない間取り
<1F>
出典:suumo
<2F>
出典:suumo
こちらの家は、延床面積の坪数が61.6坪の家です。
最初に紹介した家の倍の面積があると考えると、非常に広く感じますよね。
この家は2世帯住宅になっており、人数が多くても快適に過ごせるように、2階にも洗面台やトイレを設置するなどの工夫がなされています。
またリビング階段や、子ども向けの学習スペースをリビングに設けるなど、家族が顔をあわせる機会を増やし、コミュニケーションがとりやすい間取りです。
水回りを分散したり、部屋数を増やしたりしたことにより建築費は高めですが、幅広い年代の人が住みやすい家と言えるでしょう。
- 本体価格:2,500万円から2,999万円
- 延床面積:203.70㎡(61.6坪)
- 家族構成:母+夫婦+子ども2人
<1階間取り>
ゆったりとしたLDKが中心になった、収納スペースも十分に確保された間取り。玄関には大きなシューズクロークがあるほか、近くには納戸があり多くの荷物を収納できる。またキッチンと洗面所、お風呂などの水回りがまとまっており、家事動線にも優れている。
<2階間取り>
2階の洋室2室は、将来的に仕切れるように設計されている。またセカンドリビングを設けることで、より家族がくつろげる空間に。2階にもトイレや洗面台を設置してあり、忙しい朝もゆとりが持てるようになっている。
<セカンドリビング>
出典:suumo
家族がゆったりと過ごせるスペースである2階のセカンドリビング。壁面の本棚など、家族の希望を取り入れたくつろぎの空間になっている。
<玄関とシューズクローク>
出典:suumo
玄関にはシューズクロークを設けており、家族全員分の靴を楽々収納できる。また幅に余裕をもたせることで、ベビーカーの収納も可能。
<学習スペース>
出典:suumo
リビング横には、子ども用の学習スペースを設置。リビングにいながら、集中して勉強に取り組めるスペースが確保されている。
2.注文住宅の間取りを決める4STEP
ここまで、延床面積別の坪数別の間取りを紹介しました。自分の希望するイメージに近い間取りは見つかりましたか?
注文住宅は建売住宅と比べて自由度が高いため、間取りも自分の好きなように決められます。
ただしいきなり「間取りはどうしますか」と言われても、具体的にどうやって決めれば良いのか分からず、迷ってしまいますよね。
注文住宅の間取りを決める際には、以下の基本の流れを理解した上で、家族の要望を取り入れながら作業を進めることがポイントです。
以下より、間取りを決める際の基本的な流れについて紹介しますので、まずは一通りの流れを確認してみてください。
2-1.STEP1:様々な間取りを見てイメージを明確にする
最初に行うべきことは、注文住宅の様々な間取りを見て、住みたい家のイメージを明確にすることです。
「自分がこれから住む家の間取りなのだから、1から好きなように考えた方が良いのでは?」と思うかもしれません。
しかし間取りを考える作業は想像以上に難しく、いざ考えてみると、なかなかイメージしづらいものです。
そのため、既に完成している注文住宅の様々な間取りを見て、希望する間取りイメージを明確にしておきましょう。なお間取り事例は、以下のような場所で確認できます。
<間取りを確認できる場所>
- ハウスメーカーのホームページ
- ハウスメーカーが発行しているチラシなどの販促物
- モデルハウス
- 間取り紹介サイト
間取りを見る際は、「真似したい部分」と「取り入れたくない部分」を意識しながら見ることがポイントです。
たとえば以下のように、
- リビングの一角に和室を設けるのを真似したい
- リビング階段はちょっと嫌だな
など、複数の間取り図を見ることで、間取りに対する希望が段々と明確になってきます。
特にハウスメーカーのホームページ等は、間取り図と完成写真が一緒に掲載されているため、より実際に生活する様子を想像しやすいです。
最低でも10件は見て、比較検討してみることがおすすめです。
2-2.STEP2:こだわりたい部分を書き出しておく
次に、間取りでこだわりたい部分を書き出していきます。
様々な間取りを見ているうちに、あれもこれもと希望が出てきたり、逆にこれは避けたいなと思う間取りもあるでしょう。
しかし、ただ見ているだけだと段々混乱してきて「結局どのような間取りが良いのか」を把握することは難しくなってしまいます。
間取りを見て思いついたことや、感じたことなどは、なるべくメモをして後からすぐに見直せるようにしておきましょう。
特に家族が多い場合は、方向性の異なる様々な意見が出てきて、なかなか決まらないケースも多いです。
「吹き抜けが欲しい」「洗面台の幅はなるべく広くしたい」など様々な希望があると実現は難しそうに感じますが、可能な範囲内で取り入れられるケースもあります。
家族の希望もいったん全て書き出しておいて、いつでも確認できる形にしておきましょう。
2-3.STEP3:ハウスメーカーに間取りを相談する
間取りの大体の希望やイメージが固まってきたら、ハウスメーカーに間取りを相談してみましょう。
ハウスメーカーに間取りを相談すると、家族の希望を元に、最適な間取りを提案してもらうことができます。
もちろんあまり希望がない場合は、「4人家族が住みやすい間取り」などで間取りの提案をお願いしても問題ありません。
しかし細かなこだわりや希望がある場合は、その全てをハウスメーカーに伝えることで、なるべく希望に沿った間取りを提案してもらえます。
希望や取り入れたくない間取りは、分かりやすいように1つにまとめておいて、ハウスメーカーの担当者に渡すことがおすすめです。
【複数のハウスメーカーへの相談もおすすめ】
ハウスメーカーに間取りを相談する際は、複数社に間取りの提案をお願いしても問題ありません。
複数社に相談すれば、それだけ間取りの候補数が増えるほか、より気に入る間取りを見つけられる可能性も高まります。
また間取りの提案を依頼することで、各ハウスメーカーの対応も比較できます。
間取りの提案は無料で行っているハウスメーカーも多く、たとえば大手ハウスメーカーのヘーベルハウス(旭化成ホームズ) では、インターネットにて間取り提案を申し込めます。
複数社の間取りや担当者の対応などを比較して、安心してお願いできると思える1社を選ぶことがポイントです。
2-4.STEP4:納得の行く間取りに仕上げる
ハウスメーカーや間取りを選んだ後は、納得のいく間取りに仕上げていきます。
提案された間取りをそのまま採用するケースもありますが、さらに意見を出して、より住みやすい間取りにすることも可能です。
担当者の意見も聞きながら、納得できる間取りプランに仕上げていきましょう。
間取りは家具等とは異なり、後からの変更は基本的にはできないため、少しの妥協でも後からストレスを感じる原因となります。
特に図面では把握しづらい収納面で不便を感じる人は多く、以下のような不満を感じながら生活している人もいます。
- ウォークインクローゼットを通って書斎に行く間取りにしたため、通路を確保する必要があり物を入れづらい
- 収納スペースが2階にしかないため、重いものの上げ下げが大変
そのため間取りを確認する際は、1部屋ごとの面積や、収納スペースのサイズなどの細かな点までチェックすることが重要です。
間取りは家造りにおいて最も手が抜けない重要なポイントでもあるため、何度もシミュレーションを行い、納得がいく間取りプランに仕上げましょう。
なお注文住宅の間取りについては、「おすすめの注文住宅の間取り20選!【こだわるべきポイント9つ付】」でより詳しく解説しています。
これから間取りを決める場合は、ぜひあわせてチェックしてみてください。
3.2,000万円台の注文住宅でおすすめのハウスメーカー3選【間取り例】
前項では、延床面積の坪数別の間取りについて紹介しました。
「同じ予算2,000万円台の注文住宅でも、家によって広さや間取りにかなり差があるな」と感じますよね。
2,000万円台の予算で延床面積の広い家を建てたい場合は、坪単価の安いハウスメーカーを選ぶ必要があります。
先述の通り、注文住宅の建築費用はハウスメーカーの坪単価によって大きく異なります。よって2,000万円台に収まる家を建てたい場合は、ハウスメーカー選びが非常に重要なのです。
ここでは、2,000万円台の注文住宅を建てる際におすすめの以下のハウスメーカー3つと、その間取り例を紹介します。
ハウスメーカー名
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坪単価
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タマホーム
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30万円〜45万円
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アキュラホーム
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30万円〜50万円
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ユニバーサルホーム
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40万円〜50万円
|
上記のハウスメーカーはどれもローコストハウスメーカーの大手で、実績も豊富にあります。
どのような家が建てられるのか、部屋数なども含めてチェックしてみてください。
3-1.タマホーム -家事動線に配慮したシンプルな間取り-
<1F>
出典:suumo
<2F>
出典:suumo
こちらの家は、タマホームで建てられた延床面積43.5坪の家です。
坪単価は46.0万円〜57.4万円と少々高くなっていますが、本体価格は2,499万円以内に収まっています。
1階は広々としたLDKの一角に小上がりの和室を設けることで、収納と家族団らんのスペースの両方の役割を満たしています。
またパウダースペースと洗面台・洗濯機・浴室までの水回りを一直線に並べることで、効率的に家事を済ませられる間取りとなっています。
シンプルながらも、生活動線や家事動線が考え抜かれた間取りです。
タマホームで建てられる家一覧を確認したい場合は、以下のリンクをチェックしてみてください。
→タマホーム 商品ラインナップ
- 本体価格:2,000万円から2,499万円
- 坪単価:46.0万円から57.4万円
- 延床面積:144.00㎡(43.5坪)
- 家族構成:夫婦+子ども1人
<1階間取り>
開放感のあるLDKを中心とした、家事も家族団らんもしやすい間取り。キッチンの後ろに洗面脱衣室を設置することで、料理や洗濯などの家事をする際に移動が少なくて済むように設計されている。
<2階間取り>
2階は寝室と2部屋の子ども部屋が中心となった、シンプルな間取り。ウォークインクローゼットのほか、廊下の壁に本棚を設置することで、収納スペースにも困らない。
<LDK>
出典:suumo
料理をしながらコミュニケーションが取りやすい対面キッチン。家事をしている間も、子どもの様子を確認しやすい。
<洗面脱衣室>
出典:suumo
水回りは一直線になっており、家事動線に非常に優れている。また天井には物干しを取り付けることで、室内干しも可能に。
<2Fホール>
出典:suumo
2階の廊下の壁は、スペースを無駄なく活用するため本棚が設置されている。
3-2.アキュラホーム -生活のしやすさとデザイン性の両方にこだわった、光が入りやすい間取り-
出典:suumo
こちらの家は、アキュラホームで建てられた延床面積34.4坪の家です。
坪単価は58.1万円〜72.6万円と高めですが、こちらも本体価格は2,499万円以内に収まっています。
平屋でコの字型になっているため、どの部屋にも光が入る間取りとなっています。
また中庭を囲んだ作りにより、どの部屋にいても開放感と明るさが感じられ、採光性にも優れた間取りです。
アキュラホームはこちら
- 本体価格:2,000万円から2,499万円
- 坪単価:58.1万円から72.6万円
- 延床面積:113.86㎡(33.4坪)
- 家族構成:夫婦+子ども2人
<間取り>
広々としたLDKは22畳あり、ゆったりとした空間になっている。また家の中心部となっている中庭へは廊下から出入りでき、水回りからも移動しやすいため、洗濯物を干すのにも便利な間取り。
<LDK>
出典:suumo
LDKは22畳あり、家族全員がくつろぎやすい雰囲気。またカウンターキッチンは軽食や晩酌にもぴったり。キッチンの背面収納は中身を隠すタイプなので、リビングから収納している物が見えない造りになっている。
<廊下と中庭>
出典:suumo
中庭を囲む造りになっていることで、廊下にいても開放感と明るさが感じられる。
<LDK(吹き抜け)>
出典:suumo
リビング上部を一部吹き抜けにすることで、開放感があるだけでなく、上部から光がたっぷりと入るようになっている。
3-3.ユニバーサルホーム -老後まで考え抜かれた、生活動線を重視した間取り-
出典:suumo
こちらの家は、ユニバーサルホームで建てられた延床面積34.4坪の家です。
坪単価は65.3万円〜81.6万円と高めですが、こちらも本体価格は2,499万円以内に収まっています。
建物をL字に配置した平屋で、リビングからはテラスや庭を眺められます。
またLDKは小上がりの和室を含め、ゆったり過ごせる広めの空間に。
寝室にはウォークインクローゼットを2箇所設置したことで、生活動線にも優れているだけでなく、収納にも困らない間取りです。
ユニバーサルホームはこちら
- 本体価格:2,000万円から2,499万円
- 坪単価:65.3万円から81.6万円
- 延床面積:101.27㎡(30.6坪)
- 家族構成:夫婦+子ども1人
<間取り>
L字型の平屋になっており、老後も快適に暮らせるように設計された間取り。広々としたLDKと和室が家の中心となり、家族でゆったりとくつろげるスペースが確保されている。またキッチンは大きなカウンターを兼ね備えたペニンシュラキッチンにすることで、家事がしやすく、家族との会話の時間も増えるよう設計されている。
<LDKと和室>
出典:suumo
リビングはテラスや庭が目の前に広がり、開放的な雰囲気。小上がりの和室もあり、家族団らんの時間を過ごしやすい間取りとなっている。
<キッチン>
出典:suumo
キッチンは大きなカウンターのあるペニンシュラタイプを採用。カウンターの椅子に座って食事をすることもできる。
<和室>
出典:suumo
小上がりの和室は引き戸を閉めることもでき、個室にすればプライバシーを確保できる。開け放せばリビングと一続きの空間になるため、リビングが広くなったかのように感じられる。
4.注文住宅の間取りを考える際のチェックポイント
「間取りはじっくり考えることが重要」とは言っても、具体的にどのようなポイントを意識するべきなのか、分かりづらいですよね。
注文住宅の間取りはそれぞれの家によって異なりますが、住みやすい間取りにするため意識すべきポイントは、間取りに関わらずほぼ共通しています。
ここでは、注文住宅の間取りを確認する際に欠かせない4つのチェックポイントを紹介します。
どれも重要なポイントですので、まだ間取りが決まっていない状態でも一度確認してみてください。
4-1. 生活動線
生活動線とは、生活する上での動きや移動を表した線のことです。
たとえば朝起きてから出勤するまでの動作について考えてみると、起きて洗面所とトイレに行って、キッチンに行って......と、家の中の移動の順番は大体決まっているのではないでしょうか。
この動線がスムーズではないと、非常に住みにくさを感じる原因となります。
生活動線を無視した家について考えてみると、具体的には以下のようなケースが挙げられます。
- 1階に服をかけるところがないため、コートや上着をいちいち2階まで持っていく必要がある
- 玄関とキッチンが遠く、買い物から帰ってきた後に食品を収納するのが大変
- トイレが1つしかない上に洗面台と近いため、朝の時間は水回りが非常に混雑してしまう
生活動線について普段の生活の中で意識することは少ないですが、生活動線は間取りを考える上で非常に重要なポイントであり、無視できません。
生活動線を確認するためのポイント
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- 時間別の家族の家の中の行動を書き出す
- 間取り図をコピーして、家族の動線を記入する
- 家事のしやすさや、混雑しやすい時間の動きやすさを重視する
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朝や夕方・夜など時間帯によっても行動パターンは異なるため、一度家族の一日の行動を紙に書き出してみましょう。
また完成した間取りの生活動線について確認したい場合は、間取り図を何枚かコピーして、色ペンで家族の動線を記入してみてください。
線が何度も同じ場所を往復していたり、カバンやコートなどの特定の物を収納するスペースがない場合は、間取りを改善した方が良い可能性が高いです。
時間別に動線を確認し、家事のしやすさや、混雑しやすい時間の動きやすさを重視して間取りをチェックしてみることがポイントです。
4-2 収納スペースの量
収納スペースは間取り図だけでは想像しづらく、実際に住んで使ってみないと分かりにくい場所の1つです。
そのため、家が完成してから「収納スペースの量が少ない」「物を取り出しづらい」などで後悔する人も多いです。
間取り図を見た際には十分に思えても、実際には思ったように荷物を収納できなかったり、逆に収納スペースが多すぎたりする可能性もあります。
収納スペースの量を確認するためのポイント
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- 現在使っている収納スペースのサイズを計測する
- 現在使っている収納スペースの種類と数を書き出す
- 間取り図の収納スペースの具体的なサイズを書き込む
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収納スペースの量について確認する際のポイントは、現在使っている収納のサイズを計測し、間取り図の収納スペースがそれ以上か確認することです。
たとえば現在の家では「クローゼット2つ・押入れ1つ・パントリー1つ」に物が入っている場合は、一度全ての収納スペースの高さや奥行きなどを計測して、新しい家に同量の荷物が入るかイメージしてみましょう。
その際、間取り図の各収納スペースは、高さや奥行きなどをcm単位でチェックすることがベストです。
間取り図を見ただけでは、収納スペースは十分だと思っても、現在収納している荷物の量を書き出してみたところ、スペースの量が足りないと判明するケースもあります。
家族分の衣類や荷物の量なども想像し、各部屋の収納も十分か確認してみてください。
4-3. 採光や風通し
「家の中に光がどの程度入るのか」「風は入ってくるのか」なども、重要なポイントの1つです。
採光や風通しには、窓の位置や大きさが関わってきます。
陽の光が入ってこなかったり、風通しが悪かったりすると、昼間でも薄暗いだけでなく、カビなども発生しやすくなってしまいます。採光や風通しも、忘れずにチェックしましょう。
採光や風通しを確認するためのポイント
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- 窓の場所を把握する
- 光の入り方や、窓を開けた際の風の流れを書き込んでみる
- 間取り図を片手に土地を訪れて、時間別の日当たりを確認する
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採光や風通しを確認するためには、まず窓の場所を把握することがポイントです。
間取り図に窓からの光の入り方や、窓を開けた際の風の流れを書き込んでみることで、快適に生活できるかどうかを確認できます。
特に採光は、窓の位置や周囲の建物の高さなどによっても変化します。
朝・昼・夕方の別々の時間に土地を訪れて、希望する間取りを採用した場合に、何時にどの当たりに日が当たりそうか確認してみましょう。
その結果、「リビングには朝日が入った方が良い」「夕方の書斎には西日が当たりにくい方が良い」などと、間取りや窓の位置の変更が必要なケースもあります。
なお注文住宅の窓については、「失敗しない注文住宅の窓の選び方|配置のコツまで詳しく解説」で詳しく紹介しています。
窓の選び方や設置で後悔しないためのポイントについても解説していますので、ぜひあわせてご一読ください。
4-4. プライバシー
4つの中でも特に重要なポイントが、プライバシーです。
間取りは生活しやすいように考え抜かれているものの、プライバシーが全く守れていないケースもあります。
たとえば、せっかく建てた注文住宅が以下のような家だったと考えると、プライバシーについての確認の重要性を感じますよね。
- リビングの大きな窓が道路に面しており、外から家の中が丸見え
- 隣の家に面した場所に窓があり、家の中の声が丸聞こえ
- お風呂が道路に面していて、入浴時の声が筒抜け
上記のように、プライバシーは快適に住むために、重点的に確認したいポイントの1つです。
プライバシーを確認するためのポイント
|
- 間取り図を片手に土地を訪れ、道路等からの見え方をイメージする
- 道路側や周囲の建物に面した窓の種類を確認する
(→場合によっては種類を変更する)
|
プライバシーについて確認する際は、間取り図を片手に土地を訪れ、道路等からの見え方をイメージしてみましょう。
場合によっては、部屋の向きを変更したり、リビングの窓の位置を下げたりした方が良いケースもあります。
また窓の種類を変更する場合は、
- 道路側の窓を擦りガラスにして見えにくくする
- 「ハイサイドライト(高窓)」と呼ばれる、天井付近にのみ設置する横長の窓にする
などの対策も1つの方法です。
<ハイサイドライトの設置例>
出典:suumo
建築士等の専門家の意見も踏まえた上で、安心して過ごせる間取りかどうか重点的に確認してみてください。
5.予算2,000万円台に収めるために意識したい4つのポイント
ここまで、注文住宅の間取りをチェックする際のポイントについて紹介しました。
自分の希望を踏まえた上で、生活しやすい間取りを選ぶことはできたでしょうか?
ただ中には「間取りは希望通りになったけれど、予算をオーバーしてしまって......」とお悩みの方も多いかもしれません。
建築費はわずかな変更でも上下するため、ほんの少し間取りを見直すだけで、予算の2,000万円台に収めることも可能です。
最後に、予算2,000万円台に収めるために意識したい4つのポイントを紹介します。
【予算2,000万円台に収めるために意識したいポイント】
- 延床面積を減らす
- 部屋数を最低限にする
- 水回りは1箇所にまとめる
- 和室を造らない
5-1. 延床面積を減らす
最も手っ取り早い方法は、延床面積を減らすことです。
建築費用は「延床面積(坪数)×ハウスメーカーの坪単価」によって求められるため、延床面積を減らせば、建築費をある程度下げることができます。
たとえば坪単価が50万円のハウスメーカーに依頼したとして考えてみると、
- 延床面積40坪×50万円=2,000万円
- 延床面積38坪×50万円=1,900万円
となり、たった2坪減らしただけで約100万円安くなる計算となります。
ちなみに2坪は、畳約4枚分の広さです。畳4枚分減らしただけで100万円安くなると考えると、なんとか実現できそうですよね。
もちろん実際にはオプション費用や基本料金もあるため、上記のように坪単価分の金額が丸々減るケースは少ないです。
しかし延床面積が狭くなれば、確実に建築費を抑えられます。
1部屋から一気に4畳を減らすと考えると難しいですが、キッチンやリビングなど各部屋の広さを少しずつ削っていくことで、予算内に収められるケースもあります。
予算オーバーしてしまった場合は、ハウスメーカーの担当者と相談しながら、面積を減らせる場所がないか考えてみることをおすすめします。
5-2. 部屋数を最小限にする
部屋数を最低限にすることも、予算内に収めるための重要なポイントの1つです。
「せっかく家を建てるのだから、部屋はできるだけ多い方がいいな」と考える人もいるかもしれません。
しかし部屋数が増えると、その分の建築資材が必要になるため、建築費が高くなってしまいます。
たとえばドアや壁・壁紙などが部屋数分だけ必要になり、気がついた時には予算をオーバーしているケースも多いです。
よって可能な限り費用を抑えたい場合は、部屋数を最低限にすることをおすすめします。
たとえば子どもが2人いる場合でも、子ども部屋は一続きの広い空間として、成長したらカーテン等で仕切るようにすれば、その分の建築費を節約できます。
「1-3.【坪数35坪〜40坪】スリット階段により空間に広がりを感じさせる、デザイン性と暮らしやすさを両立した間取り」で紹介した、2階の間取りを見ると分かりやすいでしょう。
部屋数は最低限にして、壁やドアを減らせないか検討してみてください。
5-3. 水回りは1箇所にまとめる
予算削減のためには、水回りを1箇所にまとめる方法もおすすめです。
家族が多い場合は、朝の混雑を防ぐため、2階にも洗面台やトイレを設置しようと考える人も多いです。
もちろん洗面台やトイレは複数あった方が便利ですが、その分給水管や排水管を伸ばす工事が必要となるため、建築費が高くなってしまいます。
節約するためには、洗面台などのトイレ以外の水回りは1階のみにして、できるだけ水回りを固まって設置した方が良いでしょう。
また2階のトイレは1階のトイレの真上に設置することで、給排水管をなるべく短くすることもポイントです。
5-4. 和室を造らない
和室は洋室よりもコストがかかりやすいため、和室を造ると、予算をオーバーしやすくなります。
和室が高い理由は、畳やふすまなどの費用が高く、フローリングの洋室と比較するとより多くの建築費がかかるためです。
よって、もし和室がなくても良い場合は、和室を造らない方が建築費用を抑えられます。
ただし和室があった方がくつろぎやすく、子どもの怪我の心配もなく安心してキッズスペースとして活用できることも多いです。
和室があった方が良いと考えられる場合は、和室の面積を狭くしたり、リビングの一角に小上がりの和室として設置して、ふすまなどを可能な限り削減すると良いでしょう。
6.まとめ
この記事では、予算2,000万円台で注文住宅を建てる際の間取り例や、間取りの考え方について解説しました。
予算2,000万円は注文住宅の予算としては不足するケースも多いですが、ハウスメーカーや延床面積・間取りに気をつければ、予算内で家を建てることも可能です。
ちなみに予算2,000万円台でも30坪〜40坪程度の家を建てられるハウスメーカーとしては、以下のような会社が挙げられます。
ハウスメーカー名
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坪単価
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タマホーム
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30万円〜45万円
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アキュラホーム
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30万円〜50万円
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ユニバーサルホーム
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40万円〜50万円
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また予算内で注文住宅を建てるためには、水回りを1箇所にまとめたり、必要以上に部屋を増やさないことなども効果的です。
注文住宅は自由度が高い分、少し間取りが異なるだけで、建築費が上下するケースも多いです。
予算内に収めるためには、ハウスメーカーの担当者とも相談して、削減できるポイントを見つけましょう。
具体的には、以下のようなポイントを意識することで、予算内に収まりやすくなります。
【予算2,000万円台に収めるために意識したいポイント】
- 延床面積を減らす
- 部屋数を最低限にする
- 水回りは1箇所にまとめる
- 和室を造らない
この記事を参考に、あなたが予算2,000万円台で希望の間取りの家を建てられることを願っています。